もう一つ、頭の中の整理がつかないままずっと引っかかっているのが酸化グラフェン。
GOはすでに抗菌剤や歯科の麻酔薬にも使用されているらしいとか、ニンニクや二酸化塩素やイベルメクチンが酸化グラフェンを分解するらしいとか、そんな話をよく見聞きしますが、私がよくわからないのは、どれが酸化グラフェンで、どれが還元型酸化グラフェンなのかという初歩的なこと。
そもそも酸化グラフェンはなんぞや。
https://shingi.jst.go.jp/pdf/2016/2016_okayama-u_9.pdf
電気を流さない、これが特徴です。
では、どうやったら電気特性を持つのか。
大阪大学大学院工学研究科等の研究によると
また、山わさび(西洋わさび)に含まれる酵素「ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)によって、酸化グラフェンを分解するという研究発表があるんですが、
Horseradish's secret weapon to destroy Graphene Oxide
結論としては、
この研究では、HRP が酸化グラフェンの酸化を触媒して、このナノ材料の基底面に穴を形成することを実証した。同じ期間、HRP は RGO の酸化を触媒することができなかった。これらの観察は、HRPのヘム活性部位がより近くにあり、RGOと比較してGOに結合したときの方が酵素自体がよりダイナミックであるという、計算機による結果と一致するものであった。このため、酸化グラフェンは炭素-炭素結合の切断をより受けやすくなっていた。酸化グラフェンの環境負荷の高い用途への応用が提案されていることから50、今回紹介した酵素による酸化は、酸化グラフェンのバイオレメディエーションにとって魅力的な方法となる可能性がある。さらに、酸化グラフェンを酵素で酸化すると、穴のあいたグラフェンナノ構造が生成し、それを還元するとp型半導体の挙動を示すことも見出した。この材料は、電子デバイスやセンサーデバイスへの応用が期待される。
要するに、HRPで酸化グラフェンを分解することに成功したが、還元型酸化グラフェンはできなかったと。
そして、分解して穴のあいた酸化グラフェンを還元することでP型半導体の挙動を示すことも見出した。この材料は電子デバイスやセンサーデバイスへの応用が期待されると言っとるわけです。
そこで質問ですが、といってもだれに質問しているのか自分でもわからないけど、抗菌剤や麻酔薬などすでに世の中に出回っているらしい酸化グラフェンというのは、電気を通さない酸化グラフェンですか、それとも電子デバイスとしての作用を持つ還元された酸化グラフェンですか。(陰謀論的には絶対に後者だと思いますが)
また、ニンニクや二酸化塩素やイベルメクチンは、山わさびに含まれるHRP(酵素)が分解できなかった還元された酸化グラフェンを分解できるのですか。
そうだとすれば、どの成分がどういった化学反応を起こしてそうなるのですか。
この辺を具体的にわかりやすく説明している論文や記事を探しているのですが、いまだ出会っておりません。