7月スタートの日曜劇場が長瀬くん主演の恋愛ドラマだということは何となく知っていたけど、「ごめん、愛してる」(韓国)のリメイクとは知らなかった。
冬ソナでもチャングムでも何でもリメイクしたらよろしいが、「ごめん、愛してる」だけはやめてほしかった。
あのときのソ・ジソブが、あのときのイム・スジョンがどれだけ美しいか。
知らないとは言わせない。
私の中であれは芸術作品なのだ。
長瀬くんが嫌いなわけじゃないし、ジャニーズの中ではかなりカッコいいほうだと思うけど、ワタシ的にはヒゲが濃いだけでこの役はNGである。
TBSも何を考えているんだか。
予告が始まるのは6月下旬ごろ?
被弾しないように気をつけよう。
こうやって私の大切にしているものが次々とジャニーズに浸食されていく……。
今だから言うけど、山崎豊子ファンとして、木村くんが「華麗なる一族」にキャスティングされたときも心中穏やかではなかった。
SMAPファンだったから許容できたようなもの。
当時、同じ山崎豊子ファンの友人にクソミソに言われたけど、あえて反論しなかったわ。
原作が秀逸であればあるほど、また、そのファンが多ければ多いほど、映像化や実写化のリスクは大きい。もちろん、リメイクも。
逆に、加藤剛主演の「砂の器」(松本清張)のように、原作を超えたと高い評価を受けた作品もあるけど、まあ、稀有だわね。
湊かなえは、もともとシナリオライターの勉強をしていたこともあって、小説自体がすでに映像化されているというか、映画やドラマになっても全然違和感がないんだけど、大抵はガッカリすることのほうが多い。
なので、二宮くんとタッグを組む「検察側の罪人」もおそらく原作ファンから厳しい目で見られると思いますが、敵をうーんと唸らせるぐらい素晴らしい作品にしてくださいな。
原田監督なので期待できるでしょう。
木村くんもこういう社会派の作品に出たかったと思うし、非常に難しい役なので、そこは腕の見せどころ。
「キムタクは何を演(や)ってもキムタク」とよく言われますが、決して悪いことではないんですよね。
たとえば、その年、爆発的に売れた芸人さんが次の年に跡形もなく消えていくのも、もちろん飽きられたのが一番の原因ですが、売れたネタを封印して、新しい芸風にチャレンジしようと試みるのも敗因の一つらしいですよ。
当たったネタはずっとやり続けないといけないんですって。
どんなに飽きられても。
あそこに行けば、いつものあの人のあのネタがみられるという安心感を求める視聴者は結構多いんだそうです。
「無限の住人」の客入りが悪いのも、ゴールデンウイークに子供連れで見るような映画ではないというのもありますが、〝さわやかでカッコいいキムタク〟が好きな人たちから見れば、傷だらけで血まみれのキムタクをお金を払ってまで見たいとは思わないんでしょう。
なので、ダーティーな役に挑戦して新境地を拓くのも、ある種の賭けなんですよね。
元マネさんは映画に弱かったとか、いろいろ言われていますが、木村くんに対してはあえてリスクを取らせなかったんだろうと思います。
だから、イケメンのキムタクが好きな友人たちの間では、「華麗なる一族」の評判はすこぶる良かったですよ。
田村正和さんだって何を演っても田村正和だし、石原裕次郎さんだって何を演っても石原裕次郎だったけど、もともと劇団出身の役者さんじゃないし、銀幕のスターとして大衆が何を求めているかよくご存じだったから、あえてスタイルを変えなかったんじゃないでしょうか。