目からウロコ

ブログ名を変えました。(旧SMAPのいる日常)

「嘘の戦争」3話までの正直な感想

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まずは、満足度ナンバーワンおめでとう(^^♪

 

さて、前のマネジャーさんの置き土産と言われているこのドラマ。

カンテレ制作といっても、フジテレビさん、もうちょっと宣伝に協力してくれてもいいんじゃないかと思いながら毎回見ています。

よもや他局のドラマに遠慮しているわけじゃあるまい?

メディアの中には、「草彅剛 最後の主演か?」などという嫌みなことを言う輩もいますが、この先の身の振り方いかんではあながち否定もできません。

ただ、主役であろうがなかろうが、役者としての才能に期待して、これからもずっと応援していきたいと思います。

 

 ドラマは3話を終了したところ。

少年時代、両親と弟を目の前で惨殺されたうえに、父親(医師)が無理心中を図ったと嘘の証言をさせられた一ノ瀬浩一(旧姓 千葉陽一)が、大人になって詐欺師となり、父親を殺した犯人とそれに加担した人間に次々と仕返しをする、いわゆる復讐劇です。

事件の発端は、30年前のOL殺人事件。

どうやら二科家のドン(市村正親)が事件を隠ぺいしようとして各方面に手を回したものの、当時、司法解剖に助手として立ち会った浩一の父親がそれに気づき、結果、殺されてしまったといういきさつがあるようです。

その事件は事故死として処理され、結局、 2つの殺人事件が隠ぺい工作されたわけです。

 

1話では、実行犯を手引きし、幼い浩一を刺した父親の教え子、2話では、うその証言をした二科家の顧問弁護士(事件当時は新聞配達の苦学生)を追い詰めて、復讐を果たす。

復讐といっても、殺すのではなく、社会的制裁を与える形ですが。

3話は、予告どおり、幼い浩一にうその証言を強要した刑事が復讐のターゲット。

そっか、次は刑事か…ということで、復讐劇に飽きた人は、ここで脱落した可能性も。

もしかしたら、それが3話での視聴率微減につながったのかもしれない。

減ったといっても、1%未満ですけどね。

 

 ところが、3話はいい意味で期待を裏切ってくれました。

「盗人にも三分の理」といいますが、1話、2話の復讐相手にも犯行に至るそれなりの事情はあったものの、共感するほどではなかった。

それが3話に登場する六平さん扮する刑事さんが、これが泣かせるの。

主人公の浩一ではなく、六平さんにどんどん感情移入してしまう。

そこまで追い詰めなくてもいいじゃないかと浩一を恨めしく思うほど。

そしたら、今度は復讐を遂げた浩一の顔がアップになり、苦渋に満ちた表情と頬を伝う一筋の涙が画面に映し出される。

えっ、なに、なに、その涙の意味はなに?もしかして苦しんでいるの?と思った瞬間、私の目からも涙が……。

3話で初めて泣きました。

 

復讐劇といえば、韓国ドラマのお家芸ですが、向こうは50話、60話が当たり前。

だから、被害者が復讐を決意するに至るまでの経緯が丁寧に描かれる。

おしん〟さながらの苦難がまだ幼い主人公に襲いかかり、極貧、容赦ない虐め、差別、嫌がらせの数々。

これじゃあ、復讐したくもなるわ……と視聴者に思わせる必要がある。

その点では、日本のドラマは1クールが短いので、どうしてもハンディがあります。

「嘘の戦争」も、養護施設で育ったこと、満足に学校も出ていないこと、詐欺師になってタイで暗躍していたことまではわかるんですが、どんなに苦労して辛酸をなめ尽くしたかが描き切れていないので、「がんばれ、がんばれ、浩一!」とはなりにくい。

そのことで視聴者が離れていかないかと、ちょっと心配ではありました。

 

赤穂浪士だって、長年にわたって耐え忍んだからこそ、視聴者は仇討ち決行の日を待ちわびるわけです。

それでもいざ吉良が見つかって、浪士の前に引きずり出される段になると、何となく気持ちが萎えてくる。

やっぱり人が殺されるところは見たくない。

赤穂浪士は全員が切腹と相成ったので、それで物語としては完結できるんですが、これが無罪放免であれば、今度は吉良側の復讐が始まるわけでしょう。

これぞ、現代のテロ戦争にもつながる憎しみの連鎖。

だから、どこかで止めなくちゃいけないんです。

韓国ドラマも復讐を果たすのは、だいたいが最終回の前回とか前々回ぐらい。

結構、引っ張るんですが、そのころになると、もう復讐をやめて、自分の人生を大事にしろよと言いたくなる。

 

おそらく「嘘の戦争」も最後にはそういうところに持っていくんだろうなとは思っていたんですが、早くも3話でその域に達してしまった。

それで、これは逆におもしろいなと思ったわけです。

もしかしたら、毎回毎回予想を裏切ってくれるんじゃないかという期待が膨らんできた。

今の段階では、浩一にまったく隙がなく、最終目的に向かって着々と歩を進めている感じですが、藤木直人扮する二科家の次男の逆襲やいかに?

また、30年前にOLを殺したのは誰か、当時の解剖医は誰か、そして、まさかのまさか、浩一自身が嘘をつかれて騙されているってことはないのか?

興味は尽きません。

復讐劇は見ているほうもしんどいですが、まだごらんになっていない方は、ぜひ4話から参加してみてください。

 

罪を憎んで人を憎まず。

そんな簡単に割り切れるものではありませんが、最大の復讐は忘れることだと言う人もいます。

起きたことを忘れることはできないけれども、憎い相手のことを考えている時間がもったいない。

そいつのために人生を棒に振るのはもっともったいない。

だから、忘れて生きていこう。それが一番の復讐なんだと。

これは、日々の生活にも活かせるかもしれませんね。