目からウロコ

ブログ名を変えました。(旧SMAPのいる日常)

2つの事件に見る異常なファン心理

今週は伊勢志摩サミットとオバマ大統領の広島訪問の話題一色でしょうかね。

厳重な警戒体制のせいかどうかわかりませんが、ジャニーズをはじめ芸能界全体もいつになく静かな感じ。

ワッツもスマステもツイッターでトレンド入りせず、かろうじてサムガが最後にちょっと入ったぐらい?

休日で皆さん忙しかったのか、ジャニーさんの一言が効いたのか、6月の会報待ちなのか、ただ単に関心が薄れているのか、嵐の前の静けさなのか……。

 

ただ、そんな中で起きた2つの事件。

1つは、アイドル活動をしている女子大生がファンに刃物で刺されて重体。

もう一つは、福山雅治宅に不審者(あろうことか管理会社の従業員)が住居侵入。


常軌を逸した狂信的なファンの対応はどの芸能事務所も頭を悩ませているところ。
過去には美空ひばりの塩酸事件とか、松田聖子がステージ上で暴漢に襲われたこともあったし、最近ではAKBの事件(犯人はファンではなかったけど)が記憶に新しい。

暴走するファンはどこにでもいるから。

 

ビストロスマップの観覧が解禁されない理由はいろいろあって、まだ確信には至りませんが、当初はセキュリティー強化の意味もあったとは思いますね、あれだけの騒ぎになったんだから。
ただ、いつまでもそれだけというのは考えにくいけど。

今のSMAPファンは年齢層も高く良識的ですが、それでもいろんな人がいるでしょうし。

若いときはもっとすごかったので、そのころに比べると随分おとなしくなったなという印象はある。

 

10年ぐらい前だったかな、難病で余命わずかという方がSMAPの応援ブログを開設して、それを生きる糧として病と闘っていらっしゃったんですよ。

読者のほとんどは彼女を心から応援している人ばかりで、とてもいい雰囲気だったんですが、ブログが人気が出ちゃって、それがよかったのか悪かったのか、いろんな人が見に来るようになった。

 

彼女は病気で自由に外出できないから、テレビの仕事、特にドラマを楽しみにしていたので、もっとドラマに出てほしいとか、こんな作品に出てほしいとか、いろいろ要望を書いていたら、ある日、「あんな忙しい彼らにこれ以上働けと言うんですか!」って攻撃的なコメントをされて、ものすごく落ち込んじゃった、もともと控えめな人だったから。
「あなたのブログなんだから、気にする必要はない。思ったことを書けばいい」とみんなで一生懸命励ましていたのを昨日のことのように覚えています。

 

彼女はそれから数年後に亡くなりましたが、今のSMAPの現状を見たら、何て思うかなぁ…。

 

話を戻しますが、狂信的なファン心理というのは、ストーカー心理と共通するところがあって、まず、現実感が乏しい

芸能界、アイドルの世界なんてもともと虚構の世界で、大抵の人はそれがわかった上で、束の間の非日常的な時間や空間を楽しんでいるんですが、残念なことに、中には現実と非現実の区別がつかない人がいる。

 

もう一つは、人間には防衛規制といって、不快な感情から自分を守ろうとするさまざまな心の働きがあり、その一つが、他人が持っているすぐれた能力や実績(本来なら妬ましいもの)を自分のものであるかのようにみなして、その人と同じような行動をとったり、ファッションをマネたりする同一視。 

人気タレントの熱狂的なファンはこの典型的な例。

この防衛規制が常習的に用いられると、何もかも一体化してしまって、自己と他者の区別がつかなくなってしまう。

〇〇は裏切り者だ、〇〇のクーデターは失敗した、〇〇が死にたいともらしている、〇〇が1人だけのけ者にされているなんて話を聞いた段には、まるで自分が被害を受けているように感じ、深く悲しんだり、怒ったり、憎んだり…。 

 

犯罪をおかすような人は、妄想性人格障害の可能性が高いですが、こういう人たちからタレントを守るのも事務所の大切な仕事。

狂信的なファンなんて、タレントにとったら、脅威以外の何物でもないのに、当の本人たちはそれに気づいていないんだから、手に負えない。

本来はそれを抑えて鎮めるのが事務所の仕事なのに、SMAPの件では逆に煽っちゃったからね~。